Linux はひとつの OS ではなく、カーネルと、その上に何をどう載せるかを決めたディストリビューションの組み合わせです。選択肢が多すぎて最初は決められないので、それぞれが何を優先しているかで整理します。
Ubuntu / Debian

パッケージマネージャは apt。
最初の一台にこれを勧める理由は、機能ではなく情報量です。エラーメッセージで検索すれば、たいてい誰かが同じところで詰まって解決策を書いています。ハードウェアの対応も広く、インストール直後から動くことが多い。
代償として、パッケージのバージョンは新しくありません。LTS を選ぶとなおさらです。最新の言語ランタイムを追いかけたい用途には向きません。
Fedora

パッケージマネージャは dnf。
新しいカーネルや開発ツールが早く来ます。RHEL の上流にあたるので、数年後に企業環境へ入ってくるものを先に触っておける位置づけです。
サポート期間が約13ヶ月と短いので、放置できません。定期的にアップグレードする前提の環境向けです。
Arch Linux

パッケージマネージャは pacman。
ローリングリリースなので、バージョン番号を持ちません。一度入れたら更新し続けるだけで、OS の再インストールという作業がなくなります。AUR にはほぼ何でもあり、公式リポジトリにないものを探す手間が減ります。
インストールが手作業なのは有名ですが、実際に効いてくるのはその後です。更新で壊れたときに自分で直せる必要があり、pacman の出力やニュースを読む習慣が要ります。仕組みを理解したい人にとっては、それ自体が目的になります。
NixOS

パッケージマネージャは nix。
OS の構成を設定ファイルに書き、その通りの状態を再現します。設定を壊しても、再起動時に前の世代を選べば戻せます。複数マシンで同じ環境を作りたい場合の解像度が他と違います。
学習コストは正直なところ高く、Nix 言語を覚える必要があります。普通のディストリで通じる手順がそのままでは通りません。
AlmaLinux

パッケージマネージャは dnf。
RHEL とバイナリ互換で、長期サポートを無償で得られます。構築したら数年触らないサーバー向けです。商用ソフトの動作要件が「RHEL 系」と書かれている場合にも収まります。
デスクトップ用途や新しいものを試す用途には向きません。安定していることと、パッケージが古いことは同じ性質の裏表です。
どれを選ぶか
情報量で選ぶなら Ubuntu、新しいものを早く触るなら Fedora、環境を再現したいなら NixOS、長く動かすサーバーなら AlmaLinux。Arch は用途というより、Linux の構成を自分で把握したいかどうかで決まります。